てづくり推しぬいBOOKを借りてみた。

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買えよって話ですが、とりあえず現物を見てから考えようかと思って地元の図書館で借りてみました。
内容は初めての方から普段縫い物をしてる方にまでおすすめできる内容でした!

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いいところ

  • 作り方の手順がすべて写真つきフルカラーで紹介されている
  • 型紙にしっかり合印がついている
  • サイズ展開が3サイズある
  • 掲載されている髪型や服の種類が豊富
  • 推奨する布の名前が明記されている
  • 作ったぬいの販売が許可されている

では、ひとつずつ見ていきましょう。

作り方の手順がすべて写真つきフルカラーで紹介されている

わりと洋裁本は1ページか2ページに簡単な図と説明だけで作り方はおしまいな事が多いです。
こんな感じ

(ドールコーディネイトレシピ13より引用)
慣れている人間なら混乱しないでしょうけれど、「お裁縫は義務教育以来してない!」みたいな方にこれだとつらいな、と。

その点、『てづくり推しぬいBOOK』はフルカラーで1工程ずつ写真が付いているので、
次にどこを縫ったらいいかわからなくなったり、今どこまで進んでいるのかわからなくなったりする心配がないです。
初めてでも根気さえあれば推しが作れる感じがします。

型紙にしっかり合印がついている

これも初心者さんにも優しい間違えを少なくするちょっとした手間なのですが、合印、マジ大事です。
特に曲線の多いぬいみたいな型紙にはとても大事です。
ズレると出来上がりに大きく関わります。作るものが小さい分少しのずれでも結構目立ちます。
この型紙は合印の部分が三角に飛び出しているので合印が合わせやすく、かつ、ズレているのがわかりやすくて素晴らしいです。
布を2枚まとめて縫う時はまち針で留めるより裁縫クリップの方がズレる可能性が低いのでおすすめです。
まち針は刺し方によって布がズレるので、こういう小さくて厚みのある布には向かないと個人的には思います。
作り方の画像は待ち針なんですけどね笑

サイズ展開が3サイズある

通常販売されている版権ぬいと同じくらいの中サイズ、キーホルダーやストラップにしやすい小サイズ、
着せ替えやポーズの幅の広がる大サイズとサイズ展開があるのもいいです。
個人的には中サイズがボディが簡単なわりにヘッドが大きめで作り込みがしやすいかな、と思います。

髪型や服の種類が豊富

掲載されている髪型は15種類、服の種類もトップス(着ぐるみ含む)が5点、ボトムが3点、その他くつやメガネなどの小物が4点とバリエーション豊富です。
これだけバリエーションがあれば大体のキャラは作れるんじゃないでしょうか。
まあ、多少のアレンジは必要かもしれませんが八割いける(私見)
特にジャケットの型紙と、ジャケットの下から覗くシャツの見えるところだけの型紙があったのがとてもいいと思いました。
人形の場合、シャツを着せて、ジャケット着せて、とするのがとても大変なのです。
ジャケットを着せている最中にシャツの袖がめくれてジャケットの袖の中で詰まっていくっていう…。
「見える部分だけそれっぽく」ができるのはいいですよね。スタイのような形で袖や脇を縫わなくていいので量産やバリエーションを増やすのも少ない労力でできます。
あと、版権キャラ学生が多いのでブレザーは需要あるでしょうし、サラリーマンもスーツだし、アイドルも割とジャケット風の衣装多いですからね。

使用した布の名前が明記されている

ぬいを作った事がない人間がどこでつまずくかっていうと、型紙とここですよ。
布の種類がわからない
実店舗の手芸屋さんだとぬいに使われているような毛足が短くてふわふわした布とかほぼ置いてないです。
名前がわからないとネットでの検索もしずらいので、本で使われている布の名前がわかるのはとてもありがたいです。

また、小サイズと中・大サイズで推奨されている布が違うのが、こだわりを感じました。
著者の方がぬいぐるみの材料を扱うネットショップを運営しているので信頼感も抜群です。
中・大サイズの方が少し毛足がながいのかな?という予感がします。

作ったぬいの販売が許可されている

作った作品の販売を許可する文言が名義されているのも素晴らしいです。
上手に作れる人は売りたくなるだろうし、ダメって言っても売る人は売るのできちんと条件を付けて販売許可されるのは嬉しいです。
売られているのを見ても「売っていいって書いてなかったよね。モヤモヤ…」とならないので精神衛生にもいいです。
もちろん、型紙をそのまま売ったり布とセットで売ったりするような本の売上に影響するような売り方やアニメのキャラクターなどの公式と競合する物を売ったらダメなんですけどね。

微妙だったところ

と、ここまで絶賛しましたが、多少微妙に思うところもあるわけですよ。
具体的には以下の3点です。

  • 本の通りの手順で作ると頭部が完成するのが全て縫い終わってからになる
  • 顔の刺繍の見本が載っていない
  • 型紙が切り離せない

本の通りの手順で作ると頭部が完成するのが全て縫い終わってからになる

これだけだとなんのこっちゃ?ってなるので、
ざっくりと『てづくり推しぬいBOOK』の縫い手順をまとめてみました。

  1. 顔とおでこを縫い合わせる
  2. 前ボディに顎を縫い付ける
  3. 後ろボディに後頭部を縫いつける
  4. ボディを縫い合わせる
  5. 顔を縫い合わせる

という順番になります。
この縫い方だと、ちゃんと顔が前を向いて縫えるんですが、出来上がるまで顔がどうなっているかわからないという状況になります。
YouTubeなどで見かける手順だと頭とボディをそれぞれ完成させて、首から綿を詰めて首をコの字とじで縫い合わせる、という方法が多いです。
私としても首ではぎ合せる方が直感的でわかりやすいんじゃないかな、と思います。
きれいに縫えるんだとは思うんですけどね。
逆にどうしても顔が右や左を向いてしまう方は最後に顔を縫い付ける方が上手く前を向いてくれるかもしれません。

顔の刺繍の見本が載っていない

ぬいの目をどうするかで、ボタン、ワッペン、アイロンプリント、刺繍と例が上がっているのですが、刺繍の見本が1個もないです。
正確には「こう言う作り方があるよね」って言う写真はあるのですがそれだけなんですよ。
刺繍に挑戦しよう!と言う気概がくじかれます。

ちなみに、この本のおすすめはワッペンっぽいです。
見本のぬいが全部ワッペンおめめなので。

型紙が本と一体化している

本の1ページとして型紙が掲載されてるんですよ。
これ、何が嫌かって、型紙コピーしようとすると思いっきり本を開かないといけないんですよ。
つまり開きグセがつくし本が傷みます。
本好きにはかなり苦痛なんですよ、これ。
あと、手で書き写す時にも書き写しづらいです。

できれば型紙だけ別に切り離せる仕様か、購入者のみダウンロード印刷ができるようになっているとよかったなぁ、と。
ダウンロードできると無断転載の可能性が出てきて難しいんでしょうけれど…。

まとめ

完璧!とは断言できませんが、初めての方でもこの本を見ればぬいを作れて推しぬいライフが送れるな!と思わせてくれる一冊でした。
私も推しがぬいを出してくれないのでこの本とYouTubeを参考に自分で推しぬいを作ろうと思います。

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